投資を始めようと思ったときや始めたてに、誰もが一度は次の疑問を浮かべるでしょう。

どうして、株価ってこんなにジグザグ動くの?
増えたと思えば減って、減ったから買おうかとしていたら増えて、動きを予測するのはプロでも難しいです。
(過去の動きから予測を立てても、完璧に未来を読める人はいません)
株価が変動する理由は、経済状況や企業の業績、ニュースなど様々です。
ただ、勘違いや誤解、風評被害で株価が激しく動くことも、少なくありません。
そこで今回は、関係ないところで株価に影響を受けた例として、株式会社コロナのお話をお伝えします。
株式会社コロナの株価も見ながら、投資に関係するニュースとの付き合い方を考えるきっかけになれたらうれしいです。
株式会社コロナの株価が動いた時期
2020年から(COVIDー19)COVIDー19)が猛威をふるい、緊急事態宣言などで大変な思いをされた方も多いでしょう。
時を同じくして、感染症とは全く関係のない新潟のものづくりの会社、株式会社コロナ(5909)の株価が急落していました。

株式会社コロナとは?
株式会社コロナは、新潟県三条市に本社を置く、住宅用設備機器の製造・販売を行う企業です。
暖房器具や給湯器、空調機器など、多岐にわたる製品ラインナップを持ち、高品質な製品を提供していることで知られています。
当社がコロナを商標登録したのが昭和10年で、創業が昭和12年。
【インタビュー】(株)コロナ(新潟県三条市)代表取締役社長 小林一芳氏「励ましの手紙全国から」https://www.niikei.jp/43920

省エネルギーなヒートポンブ給湯機、「エコキュート」などで有名な、老舗の大企業ですね。

しかし、2020年の新型コロナウイルスの世界的な流行により、同社の株価が大きく影響を受けることとなりました。
新型コロナウイルスと株価の関連性
新型コロナウイルス(COVID-19)が急速に広まり始めた2020年初頭から、世界中の人々が「コロナ」という言葉に過敏になっていきます。
株式市場も例外ではなく、「コロナ」という名前がついている企業の株価に対しても過敏に反応されました。
株式会社コロナの株価急落の背景には、この「名前の誤解」が大きく影響していました。
投資家や市場参加者の一部が、株式会社コロナと新型コロナウイルスを混同し、不安を感じた結果、株を売却する動きが広がってしまったのです。
2020年の春、株式会社コロナの株価は急激に下落しました。
業績や経営状態に直接関係するものではなく、完全に名前による誤解が原因でした。
実際、同社の製品は感染症とは全く無関係であり、通常通りの事業運営を続けていました。
ウイルスが、コロナと呼ばれるようになってから、当社のホームページにも書き込みが多少あったようだ。大阪のコロナホテルや、コロナビールも同じ状況だった。
ただ、さわるとそこで炎上するので、一切反応しない、反論しないようにした。とにかく、黙々と本業に務めることや、全国の社員に対して出張禁止の行動規制をかけたり、『常に自分を律しなさいと』というお願いを出したりした。
【インタビュー】(株)コロナ(新潟県三条市)代表取締役社長 小林一芳氏「励ましの手紙全国から」https://www.niikei.jp/43920
風評被害による株価の下落は、同社の経営陣や従業員にとっても大きな衝撃だったことでしょう。
業績や製品の品質に問題がないにもかかわらず、名前のせいで株価が下がるという理不尽な状況に直面したのです。
対策と対応
株式会社コロナは、当初風評被害に対して「誤解だから変に騒がない」と大人な反応をしていました。
ただ、社員の子どもたちなどへ誤解や偏見から心ない言葉が届くようになると、迅速な対応をみせます。
公式サイトやプレスリリースを通じて、感染症とは無関係であることを明確に説明し、誤解を解くための努力を続けました。
また、地元メディアや業界関係者にも積極的に情報発信を行い、6月13日の新聞へ全面広告を出して、特に子どもたちへ呼びかけます。


コロナで働くご家族みんながうれしくなるような、ステキなお手紙ですね……。
大反響で誤解がとけていく様子は引用元の記事でご確認ください。

さらに、株式会社コロナは社会的な責任を果たすため、地元地域への支援や感染症対策に貢献する活動を強化しています。
地域社会からの信頼を再構築し、株価も回復していきました。
電話を掛けるときや受けるときも、従来は『コロナです』と言っていたが、あるタイミングからは『株式会社コロナです』というようにした。そういった細かい工夫でしのいだ一面もある。
【インタビュー】(株)コロナ(新潟県三条市)代表取締役社長 小林一芳氏「励ましの手紙全国から」https://www.niikei.jp/43920
投資家への教訓
株式会社コロナの事例は、投資家にとっても重要な教訓を示しています。
株式市場は時として非合理的な動きを見せることがあり、情報の誤解や風評被害が大きな影響を与えることがあります。
投資家にとって重要なのは、企業の実態や業績をしっかりと調査し、短期的な市場の動きに惑わされないよう心がけることです。
また、名前や風評だけで投資判断を下すことの危険性も改めて認識する必要があります。
長期的な視点で企業の実力や成長性を評価し、冷静な判断を行うことが、成功する投資の秘訣です。

それと、株式会社コロナの株価の動きを改めて見ていただきたいのですが……。

①2020年夏ごろ:株式会社コロナから新聞広告、反響があった
②2023年春ごろ:新型コロナウイルス(COVID-19)がインフルエンザと同じく5類感染症へ移行(コロナ禍終わった認識に?)
③2024年夏ごろ:記録的な猛暑、熱中症で搬送された2人に1人がコロナ陽性なほど感染拡大

株式会社コロナとは無関係なニュース、②③の時期も値上がりや値下がりを見せています。
誤差の範囲で私の勘違いならいいのですが、感情的な投資判断には気をつけたいですね。
終わりに
株式会社コロナ(5909)の株価急落は、名前の誤解による風評被害がいかに大きな影響を及ぼすかを示す典型的な例です。
迅速かつ適切な対応を行い、株価の回復に向けた道を歩み始めましたが、投資家や市場参加者にとっても重要な教訓を残しました。
私たち投資家は、株式会社コロナのような事例から学び、情報の正確性を重視し、冷静な判断を行うことが求められます。
これからも株式市場での投資を続けるにあたって、同じような風評被害に対して、どう対処するかを考える一助となることでしょう。

ちなみに、株式会社コロナ(5909)は、予想配当利回りが約3%と高配当株認定してもよさそうな水準です。
株主優待もあり、クオカードを100株以上で500円から受け取れるようです。
(2024年7月26日時点の株価で言えば、94,800円から優待を受けられますよ)



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